平成19年1月13日 第4回有明海講座を開催しました


 1月13日(土)に「第4回有明海講座」を佐賀市アイスクエアビルにて開催しました。当日は県内外から有明海に関心のある一般の方、大学の研究者など約40名の方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
今回は、佐賀大学理工学部 田端正明教授に、「有明海のニゴリと干潟の機能」と題してご講演いただきました。

■講師プロフィール

佐賀大学理工学部教授 専門:分析化学、環境化学
子供時代を佐賀県鹿島で過ごされ、干潟でアゲマキを採ったり、海水からプランクトンを採取して顕微鏡でのぞきこんだりしていたそうで、有明海の干潟とはその頃からの付合いということでした。
現在、佐賀大学で実施されている「有明海総合プロジェクト」にも参加、有明海再生に向けての研究に取り組まれています。
また、当機構干潟分科会委員として、当分科会が実施している調査研究にご尽力いただいております。 

■講演内容

有明海のニゴリと干潟の重要性について話を進められ、干潟(潟土)に堆積した浮泥が海水中に巻き上げられて、海水中に含まれた重金属(亜鉛、銅等)を分離して海水を浄化するまでのメカニズムや、色落ちノリ回復への干潟の作用の話では、有明海の浮泥と干潟がノリの栄養源である海水中のアンモニウムを調整する働きなどについて、調査結果や実験結果をまじえた説明がありました。
また、当機構が平成17~21年度で実施する「干潟・浅海域における底質物質循環に関する調査研究」で、17年度に川副沖、鹿島沖で採取した底泥試料の分析結果をまじえて、有明海底泥の状況について説明がありました。

 参加者アンケートでは「海底泥土の中の金属塩から見た環境の状況がよく分かりました」等のコメントをいただきました。


(当日配付資料より)

H19.01.13 有明海講座 講演録